Gaustatoppen | いまのしゅんかん

Gaustatoppen

土曜日の山スキーについてもっと詳細に書きたいと思う。

 

4月は、ストックホルム訪問と桜祭りがあったため、なかなかノルウェーに行く時間がなく、さすがにイースター以来一か月近くもご無沙汰していると恋しくなってしまい、桜祭りの翌週末に早速ノルウェーに行くことにしたのだった。

一応、山スキー仲間のノルウェー在住夫妻に声をかけてみると、テレマーク地方で最高峰のGaustatoppenに行くことを考えているという。

 

Jotunheimenは遠いし、テレマーク地方であればわたしたちにとっても行きやすいところではあるので、ご一緒させてくださいと言って急遽便乗させてもらったのだった。

後で知ったのだが、実はご夫妻はキャンプ場泊をメインにされていて、山スキーはおまけのようなものだったという。ほぼ一年前に同じところに行ったときは、カチカチの雪質でスキーは全然楽しくなかったそうである。

しかも、4月はデンマークもそうだけど、ノルウェーも寒かったらしく、春スキー典型のザラメ雪の期待もできず、やはりカチカチかもという予想もしていたとか。

あまり楽しくないかも、と言われていたので、私も戦々恐々としながら山へ向かったのだった。

 

 

しかし、あまり高い山のないテレマーク地方で、下界にもほとんど雪がないのに、突如真っ白の山が現れたときは心が躍った。

独立峰で、軍事目的にも使われた山で、それだけに風の影響をうけやすく、滑るのはそれほど楽しくない山だそうである。

 

 

しかし、風もない上、快晴で山頂まで一気に見られるという絶好の気候状態だったうえ、

 

 
登り始めると、固くもなく、かといって湿ってもなく、シールもよくかむ、登りやすく滑りやすそうな雪質で、一気にテンションがあがった。
スローペースのわたしに奥さんがびっちり付き合ってくれて、おしゃべりしながら一気に登っていく。ものすごくハイペースではないが、息が上がる様子もなく淡々と登る彼ら、、、
流石に私はバテテきて、さらにペースダウン。。

 

 
獲得標高600m、頂上まで標高差100mで目と鼻の先、というところで、どうしても力が出なくなり、申し訳なくも行動食補給タイムをとらせてもらった。

 

ブレイクを取ったあとも最後は斜度もちょっとあって、かなりきつかった。。。

 

実はNATOの施設だったこの山は軍事目的にケーブルカーも作られていて、20年くらい前に観光客も乗れるようになり、降り場の近くにヒュッテもあった。今は売店だけあるが夏には泊まることもできるらしい。

ケーブルカーに乗って普通のアルペンスキーで滑走だけすることも可能。

 

わたしはバテてたのでホットチョコレートで一息。。

第二次世界大戦中、ナチス軍による重水工場の接収を阻止するための軍事オペレーションについて。

ハイドロという会社だったそうだが、もしかしてアベンジャーズに出てくるハイドロという秘密結社の設定はこれからインスパイアされてる?ノルウェーが出てきてたし。。

 

休んだ後、壺足で電波塔まで登ったが、これが実は一番難しかった。

本当はスキー板を担いで上でトランジションするべきなのにその余裕はなく壺足で登ってヒュッテ近くまで下りることに。

イースターの時も山の上で壺足での移動に恐怖を感じたが、スキーブーツの壺足が苦手なことを初めて自覚した。

はっきり言って、Galdhøpiggenで壺足登山する自信は一気になくなった。

 

絶景をバックに夫婦で撮ってもらった。

なんでも、独立峰のためノルウェーの1/6の土地を見渡せるそう。

 

そして、壺足で下りてスペースがあるところでトランジションしたが、平ではないのでスキー板にはめることに難儀した。

やはり電波塔の平なところで板をはめるべきだった。。

 

滑り出しは斜度があるし、狭くて耕されまくってボコボコだったので恐る恐る滑る。。

 

そこからトラバースしてフレッシュな雪が多めの斜面で滑走!

 

 

非整地と思えないほど平らで、雪も柔らかく、かと言って重くもなく、滑りやすかった。

それでもゲレンデではないので、スピードを出して岩とかにつまづくのが怖くてスピードを殺しながらだったから、途中でバテバテ。700m滑り下りるのもなかなか太ももの筋肉への負荷が。。

 


かなり満足の山行だった。
 
4月末にこんなに楽しい山スキーができるとは期待していなかっただけに、嬉しい1日だった。
逆に、こんなに何もかも恵まれた(視界良し、無風、雪質よし)山スキーなんて今後もあるかどうか。。。
今回、上りは曇っていて、下りは晴れていていたので、よりパーフェクトだったという。
かえって一日中晴れていると、雪が日光にやられて滑りの楽しみが半減するそうである。
そういえば、Glittertindenも山頂で晴れたのだけど、かなりパウダースノーに近い滑走だったのもそのせいだったのか。
実はノルウェー在住夫妻とは何度も会っているのに、一緒に山スキーするのは初めてで、最初の山行でこんなパーフェクトだったのはラッキーだった。ただでさえ熟練の彼らの足手まといになるのが不安だったので、せめてコンディションがよく何よりだった。。