ストックホルム弾丸旅行(2) | いまのしゅんかん

ストックホルム弾丸旅行(2)

 

この週末は、彼同伴で、友達と茶道のイベントに参加するためにストックホルムに行ってきた。

近くだしと呑気にしていたら、気がついた時には土曜日の飛行機料金がとんでもなく高騰しており、確か一人1900krとかで、初めて電車でストックホルムに行くことにしたのだった。

Lundからの長距離列車で4時間の旅で、初めてだから楽しみにしていたが、たまたま予約していた席が後ろ向きで、私はそのせいだと思うけれど、思いのほか揺れたこともあり、結構乗り物酔いしてしまい最終的にはグロッキーに。

せっかくタブレットも持参したのに、とても文献を読めるどころではなく。。。

うーむ、、、2011年の世界選手権でノアショーピンまで電車で行った時はそんな記憶はなく、、、後ろ向きだったせいか、歳をとったせいか。

 

楽しい思い出のはずなのに、なぜか切ない思い出でもある。ノアショーピン、本当に何もない街だった。。

 
しかし宿は駅前のホテルを予約していたので、電車から降りてすぐにホテルで休めたのはよかった。
しばらく休んで、地下鉄で友達が住むアパートへ。
やはりアプリを入れてチケットを購入したが、オスロのアプリ並みに簡単で使いやすかった。
デンマークでは使ったことないけど、今アプリ入れてみたらやはりすぐ買えそう。まぁ北欧だったらどこでも簡単であろう。ドイツも今は進化しているだろうか。
 
友達のパートナーと会うのは初めてだったけど、今まで何ヵ国も住んだことがあるそうで、やはり複数の国に住んできた私の彼と話が合うようであった。
動くのが好きだとかで、またスウェーデンから出ることを考えているそうだが、実は友達のサンボビザがまだ給付されてなく、とりあえずペンディングしているっぽい。
スウェーデンはビザが容易に出るイメージがあったけど、審査に22ヶ月かかる可能性もあると言われたらしい。
ただ、結婚していたり、すでに子供がいる場合にはかなり優先的に審査されるそうだが。
実は、EU内に住むと、EUルールが適用されるので、まずスウェーデンに住んでデンマークに移り住む人も多く、デンマーク人の国際カップルがスウェーデンのビザ申請を逼迫している一因でもあるのかなとも思ってたり。
ただ、一応スウェーデンなりに移民政策は少しずつ厳しくなっていて、従来はほとんど要件がなかった永住権も少し期間が延び、スウェーデン語能力も求められるようになったそう。とはいえ、デンマークに比べれば全然生ぬるいが。
そもそもスウェーデン語の語学学校もデンマークほどにはシステマチックになってなく、標準化されてもないから学校によるところも大きいという。
 
翌日は、ゆっくりホテルで朝食を食べ、せっかくなのでイベントがある民俗学博物館の展示も観ようと、開館時間に合わせて行くことにした。
メインの展示が、メキシコの文化と、台湾の原住民だった。
いずれも全然知らなかったので、興味深かった。アメリカだけでなく、メキシコもかなり悲惨な歴史があったとは。しかも古い文明があったところで高度な文化を形成していたにもかかわらず。
 

 

原住民の人権に関しては近年考慮されつつはあるが、きっちり法律が批准されているわけでもなく、まだまだ難しい問題と言える。

デンマークもグリーンランド人の人権を保護する方向にありながら、キャピタリズムを導入した結果デンマークの経済的支援に依存せざるを得なくなってることに上から目線で冷ややかに見ているところもあり。

 

友達と合流してイベント会場へ。

 

 
ホームページにはきちんと書いてあったのだが、イベントは茶室ではなく、博物館の中にあるミーティングルームで行われ、最初はスウェーデン人による桜に関するトークがあり、その後、日本の方による茶箱の花点前の披露があった。

 

全て桜をモチーフにした道具で揃っていて、お茶碗もピンクでかわいかった。なんでも、スウェーデン在住の日本人作家の方に注文して焼いてもらったお茶碗だそうである。
 
そして参加者全員に桜の花筵(むしろ)をモチーフにした練り切りと、薄茶が振る舞われ、着物を着た日本の方々に話しかけたら思いのほか話が盛り上がったのだった。
茶室は暖房がないので冬はいつも閉鎖していて、5月に茶室びらきをするということ、このグループは淡交会の支部になっていてきちんとした組織になっており、会員も一応100人くらいいるけれど、アクティブに活動しているのは10人ほどで万年人出不足だとのこと。
友達は着物も着られるし水屋仕事も慣れているので、是非グループに入会して手伝って欲しいとラブコールを受けているのだった。わかる。。。そういう人材、うちも欲しい。。
フィンランドの支部とはすでに交流していて、そちらの方がより本格的に活動されており、なんと大宗匠もフィンランドに来られたそうだが、ものすごく大変だったそうだ。
デンマークとも是非交流したいということで、連絡先をいただいた。茶室びらきをしてから夏の間、茶室を見にまたストックホルムに来たいと思う。
 
博物館のカフェテリアで遅いランチを食べ、茶室を外から見学し、公園の中をぶらっと散歩し、トラムに乗って中央駅に戻り、近くのカフェでお茶をして友達と別れ、エキスプレスに乗ってアーランダ空港に行き、前回とは打って変わってスムーズにセキュリティを通り、ものすごく居心地のいい空間に様変わりした空港でゆっくりビールを飲みながら食事をして飛行機でデンマークに戻ってきたのだった。
やっぱり飛行機の方がラク。。。
 
たった二日間だったけど、濃いストックホルム滞在だった。