恋愛コンプレックス | いまのしゅんかん

恋愛コンプレックス

今年の6月に、娘のたっての希望で、補助輪なしの自転車を購入。降園後も、頻繁に近所の芝生のところで練習。彼と初めて会ったのは、その練習現場だった。
 
 
 
 
今日、彼と話し合った。
彼は、今セパレート中で、すでに離婚同意書も自治体に提出しているにもかかわらず、今もなお奥さんのことでいろいろともめている。
端的にいえば、離婚するのに、奥さんの自立する意識と能力に乏しいことが、問題を引き起こしている。簡単にいえば経済的な問題。
この4年間、さんざん彼からそして彼のお父さんからお金をしぼりとったくせに、今週ある事件の件で弁護士に会ったとき、ついでに離婚に関する話を聞いたそうだ。それに自信を得たのか知らないが、提出した同意書を彼女側により有利に変更できる可能性を彼に示唆したとのこと。
奥さんが弁護士に会った日、珍しく早い時間に彼はわたしのところに電話してきたものの、あまりにも混乱している様子でわたしも彼の問題が理解できなかったのだが、そのあとも彼は一晩中眠れなかったという。

そして、今日、彼のお父さんと彼から詳細の説明をしてもらい、ようやく今置かれている彼の状況が把握できた次第。
わたしは、もどかしかった。
なぜ、彼が毎回毎回、彼女の要求を受け入れてきたのか。
なぜ、彼女と戦ってこなかったのか。
なぜ、まるで奴隷と主従のような関係を、改めようと努力しなかったのか。

今、何よりも大事なものを守るべく、彼女が家を出て、実質的にセパレートするまでは、多少の要求を受け入れようと決めている彼のきもちは理解できた。
だけど、なぜ、問題を感じた3年前から、取り組もうとしなかったのか、自尊心を守る努力をしてこなかったのか、もどかしかった。
そのイラだちを、彼にぶつけたら、
「関係がよくなる期待をしていた。だから、自分はその努力を常にしてきた。だって、彼女と別れたら、新しい恋人を得る自信もなかったから。でも、彼女の浮気が発覚して、関係がよくなることを期待することをやめた。」

なんで、こんなにも彼らの関係性にイライラするのか、すごくよくわかった。
わたしも、そうだったから。
わたしも、一人になることが怖かったから、夫との関係に問題を感じつつも、がまんして受け入れていたからだ。
それがつらくてつらくて。だって、そんな依存関係が、夫がわたしを軽くみることにつながったから。いつも人の話を聞かない。受け入れない。
でも、夫は、わたしに対してひどいことをしても、わたしが離れるなんて思ってもみてなかっただろう。
そんな余裕と自信が、わたしの尊厳をふみにじり、深く傷つけた。

彼の話を聞くと、そんなわたしの傷をよみがえらせる。
わたしの問題ではないのに、悔しくてしょうがなくて。

でも、悪いのは、夫なり、彼の奥さんではない。
きっと、
「ひとりになったらどうしよう。」という、
わたしたちがもつ不安が、そんな平等ではない関係にさせたのだと思う。

わたしは23歳まで、
彼は26歳まで、経験がなかった。

恋愛ができない。このコンプレックスって、案外とシリアスな問題だ。
恋人ができないことで、いや、自分の性的な部分を異性に受け入れてもらわないと、人間性まで否定されるような感覚になるのだから。
だから、ひとたび恋に落ちれば、それを失うことを極度に恐れるようになってしまう。

でも。今はもうわかっている。わたしたちは、ひとりなんだって、こと。そんな独立したひとりひとりとして存在しているから、そんなひとりひとりが互いに関係を結ぶことがこの上ないすばらしいことなんだって、こと。。

今、やっと始まりつつある